「革新的な発想が伝統を守る手段なんです」
ワイドショーのチャンネルも、合わせて飲むコーヒーも、いつもと同じ。
朝のルーティン。いつも通りのはずだったが代々続く、老舗のメーカーさんが仰った、その一言がスッと心に響いた。。。
伝統=保守のような、そんなイメージをなんとなく、持っていたのだが続けるために、進化を選んできた結果が、伝統なんだと。
禅僧の僧侶が、日々の雑事を行うときに着る衣のことを作務衣と言い始めたのだが。
作務衣の形に特定のルールはない。作業内容や用途によって仕様を変更しながら進化したからだろう。
所謂、「カジュアルウェア」。
お洋服と同じ。用途や使用者の利便性、価値観に合わせて(経済ベースについてというのは割愛)進化したり、コーディネートする事を楽しむ。だとすれば、もっと身近に作務衣が存在しても良いはず。
「デニムの聖地」と言われる児島で制作した「デニム作務衣」が、デニム好きに好評なのが良いお手本。
作務衣と聞いて最初に感じる壁のような感覚は、伝統=保守そんな表面的なもの、なのかもしれない。
聴き馴染みのある言い方でいうところのワークウエアなのだから。
僕達のイメージよりも、もっと身近に作務衣はあって、普段に着用したり柔軟にコーディネートにする事ができる。
締め付けが少なく裾を絞れるパンツは、程よいテーパードが,かかる事でトップスのシルエットを選ばず着用できるし何より部屋着として作務衣着用なんてのは結構「オツな生活」ではないだろうか。
トレンドという言葉に踊らされた画一的な毎日を、自分らしく楽しむ。
そんなきっかけにもちょうど良いかもしれない。
経験という、チャレンジや体験から、焙煎方法や産地に拘ったコーヒー豆を選んだように、身近な作業着を自分(伝統)にあった着方や、こだわりポイントを抑えて、選び着用する事(革新)は、自身のルーティンになるのだから。